萩港に水揚げされるカレイは、やや深場に生息するキツネカレイが主力。萩でカレイと言えば、ふつうこの種類を指します。冬場のキツネカレイは、春先の産卵を控えお腹に大きな卵を抱え、「子持ちカレイ」の名前で販売されています。この時期のキツネカレイは大きな卵のせいで、身体が変形してしまっているものも見かけます。
標準和名はソウハチ。顔がキツネに似ている?カレイは種類が多く、どれも似た感じで、判別が難しい。山口県瀬戸内海では、マコガレイ、イシガレイが主。顔が小さく、全体的に丸い。
日本海側では、キツネガレイ、ミズガレイ(標準和名:ムシガレイ)が主。キツネ顔に見える?色がやや黄色みのキツネ色?この時季、子持ちのカレイとして、人気が高い。売場では、頭を落として、子の部分を見せて売られていることが多い。
おすすめ料理は、煮付け。カレイ独特の臭みがあるため、下処理で、必ず湯通し(沸騰水にさし水)が必要。コツは、煮汁が冷たいときに入れない。臭みが残る。ある程度、温まってから、入れる。沸騰していると、皮が剥がれるので、50℃くらいから入れるのが適当。長時間煮ず、手早く仕上げる。子の粒々の食感が人気。高タンパク、低カロリーの理想的な食材で、コラーゲンを多く含む。小型のものはぬめりをよく除去して1匹まるごとの唐揚げもお勧め。
やはり旬の時期の地物が、味・食感・香りとも優れています。切り身にされたパック入りの輸入品も数多く出回っていますが、例外なく解凍物なので、食べてみると身に張りがなく、地物のカレイに比べると全くの別物。良いものは、子のある、お腹の部分が張ったもの。白い面、褐色の面ともに、透明感のあるもの。大型のものは、子の部分に火が通りにくい。