月日がい

          ▲月日貝、殻長12~15センチ
          ▲月日貝

          童謡詩人の金子みすずさんの詩にも詠われている「月日貝」。表側が夕陽のような朱色で裏側がお月様のような薄黄色。もちろん、名前の由来もそのカタチと表裏の色から。山陰日本海の特産で、萩や長門市の仙崎沖の砂地で主に底引き網で漁獲されます。ただ、あまり大量に獲れる貝ではなく、萩の産地でも週に数回見かける程度。ですから流通に乗って都市部市場に出ることは極めて稀、その意味でも希少な貝です。

          ▲月日貝 殻を開けたところ

          味のイメージは帆立貝に似ています。但し、生で活きている状態の新鮮なものを調理しますので、そのプリプリ感や歯ざわりは、冷凍のホタテ貝などとは別格。ほのかな甘みもこの貝の特徴です。貝柱の部分は刺身で美味。またホタテ貝と同じくコキールで食するのも豪華。そして一番のお勧めは、酒蒸し。月日貝のも持ち味がもっとも引き立つと思います。

          ▲月日貝のコキール

          刺身用には活きている大型を。火を通す料理の場合は、殻を開いたパックのものでも大丈夫です。