さば

          ▲上がゴマサバ、下がマサバ
          ▲ゴマサバは夏が旬

          旬の話題は、サバ。「秋サバは嫁に食わすな」。姑の嫁いびりか、はたまた嫁へ対するいたわりか、は別として、秋が旬のサバ。北浦産のサバも9月~11月あたりが最も美味しい。しかし、それはあくまでマサバの話。国産のサバは2種類。もう1種がゴマサバ。一見、区別がつかないほど良く似た2種だが、味、値段共にマサバが数段上。しかし、マサバの味が落ちる夏場は、旬のゴマサバの出番。

          ▲背びれで見分けが確実

          見分け方は「名は体を表す」という言葉どおり、魚体の横~お腹に、ごま粒のような斑点があるのが特徴。しかし、個体差があって、ゴマサバでもあまり斑点が無いものがある。特に30センチまでの小型魚には、ほとんど無い。確実に見分ける方法は、背中についている頭側の第一背びれをおこして、キョクという、棘の数を数える。9~10本であれば、マサバ。11~13本あれば、ゴマサバ。他、体の断面が丸いのがゴマサバ。楕円形がマサバ。近年、尾ひれの色の違いも注目されている。最も良く見かける輸入物は、背中の色が青く、黒い模様がひらがなの「く」の字。

          ▲サバの味噌煮

          おすすめ料理は、定番の味噌煮。作る際のポイントは、①煮る前に、湯通しする。(臭みをとる)②煮汁が冷たいうちに皮を上にして、鍋に重ならないように並べる。(味を閉じ込める)③味噌は、煮る時半分、仕上げ直前に半分。(味噌の風味を生かす)④サバを取り出してから、煮汁を煮詰める。(煮過ぎによる、旨味の流出を防ぐ)

          ▲萩の郷土料理、湯引き+酢味噌

          萩地区の郷土料理は「秋サバの湯引き」、1cm幅に筒切りにしたサバを薄い塩水で茹で、酢味噌をかけて食べる日常のおかず。また鮮度落ちの早いサバを酢で〆る生寿司・サバ寿司もお勧め。

          ▲市場のサバ

          良いものは、よく太り、大型のものが良い。「サバの生きぐされ」という言葉どおり、鮮度が大事。目がキラキラで、模様がハッキリ、お腹が白銀色に輝きエラが鮮血色。腹が黄金色のものは、地付きのサバで、最高の味。価格の安い中小型のサバ(浜ではギリサバと呼ぶ)は、竜田揚げが美味。カレー粉をまぶした唐揚も香りが良くお子様にも食べやすい調理法。